2018年08月09日

村上春樹のラヂオ


今までテレビやラジオに出演することがなかった作家の村上春樹氏が自ら選曲、構成、DJを担当するラジオ番組が8月5日にFMで放送された。村上春樹の大ファンとは言えないけど彼の作品はけっこう読んできたし、彼が翻訳をしたチャンドラーやサリンジャーはそれまでのものより読みやすく、なんか文学の核心をついてるような気がした。つまりその作品が持つリズム感をうまく日本語に変換してるとオレは思った。そして彼は昔ジャズ喫茶のオーナーをやっていたという経歴も有名で、まあ言ってみれば音楽フリークなわけだからそんな彼がどういった曲をセレクトするかすごく興味がわいたわけである。

テーマは彼が走るときに聴く音楽。思いのほかジャズは少なくオレが昔聴きなじんだロック&ポップスが中心のセレクトだった。リズムが割と一定で勇気を与えてくれるような音楽が走るときにはいいらしい。さらに自分は文章を書くということを音楽から学び取ったんだとも話していた。オレにはそれがすごくよくわかる。才能は違えどオレも多分そうなんだろうし、人生までも音楽に侵食されてるのに文章が影響受けてないわけがないからだ。

ちなみに村上春樹のデビュー作は「風の歌をきけ」だった。映像であげているサンタナの曲は72年の作品で「風は歌う」という邦題でサンタナのギターの官能的な部分をこれでもかと味わえる作品である。「風の歌をきけ」はまさしくここからのインスパイアじゃないのだろうか。そうじゃないとしても音楽ファンなら彼の作品のいたるところでハッとさせられることになるだろう。タイトルだけでいうと「ノルウェーの森」や「ダンス・ダンス・ダンス」などはもろに音楽作品からの引用にほかならない。

彼のラジオ番組は面白かった。少なくとも毎週やってほしいと思うほどには。しかしなんでまたラジオなんかやろうと思ったのだろう。過ぎ行く時代へのノスタルジーなのだろうか、それともただの気まぐれなのだろうか。猫好きな村上春樹氏のことだからたぶん後者なのだろうな。彼のしゃべりの声や内容がとても60代とは思えないほど若々しかった。オレの周りにいる誰かに似てるんだよな、どうしても思い出せないけど。

それにしてもあつ〜〜〜〜〜い!おととい昼間に扇風機だけで横たわってたら、どっか遠いとこからゴダイゴのビューティフルネームが聞こえてきて意識がすーっと落ちそうになって、ああ老人はこうやって死んでいくのかと実感した。みんなも気をつけてね。今日はあと数時間後に黙祷だ。それじゃバイバイ
posted by オーナーセイジ at 08:30| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記