2025年1月にスタートしたアニメの話しだ。BanG Dream(通称 バンドリ)というガールズバンドを主役にしたアニメシリーズがあって、どうせラブライブという有名アニメの亜流みたいなものだと思い長い間ノーチェックでいたのだが、そのシリーズ最新作AVE MUJICA(アヴェ ムジカ)を何となく気になって観始めるとこれがなかなかの面白さ。爽やか青春ものとは一線を画す狂気と愛憎のカオスが渦巻くまさかの鬱展開。しかし登場人物がイマイチ把握できずにいたら、どうやらシリーズにおける前作It`s MyGO!!!!!(イッツ マイゴー)と続き物になってるらしくさっそくその前作もさっくり観てみるとこれはこれでまた面白い。パズルのピースがカチカチ当てはまっていく。そしてMyGO!!!!!とAVE MUJICAという二つのバンドのメンバーたちが入り交じりストーリーは進んでいく。
薄々感じてはいたがどうやらオレはガールズバンドものに滅法弱いみたい。古くはケーオン、そしてちょっと前ならボッチザ・ロック、それとガールズバンドクライ、いずれも甲乙つけがたい名作だと思ってる。しかしこのAVE MUJICAはなんか次元が違うような感じがする。これらガールズバンドものの集大成というかひとつの到達点というか、、それは最終13話を観て確信に変わる。ライブハウスに主戦場を定め観客ひとりひとりとコネクトするかのようなMyGO!!!!!とプロフェッショナルとして大会場の上を主戦場にしてとんでもないクオリティの楽曲をマスに届けようとするAVE MUJICA。13話はふたつのバンドのライブシーンで始まりライブシーンで終わる、つまり全編がライブシーン。このような最終話をむかえる音楽アニメがかつてあっただろうか。もう何度も何度もこの13話を観ている、特に後半。楽曲も歌も演奏もカメラワークもすべてが神がかった傑作。アニメなのにカメラワーク?いやまじで観ればわかる。こういうのをみせられると一体いい音楽とは何だろう、とか素晴らしいライブってどういうものだろうかとかいろいろ考えさせられてしまう。オレたちはこれからAIが作った楽曲や文章や映像がリアルを侵食していく世の中を生きていくことになる。しかしこのアニメ作品に携わった人々の気持ちの熱量こういったものは永遠にAIが再現できない壁のような気がする。でもわからない、恐ろしい時代だ、、